畠山健介のHatake's roomBACK NUMBER
畠山健介と湯原祐希のスクラム語り。
「ジャパンが重要性を知らしめた」
posted2017/11/03 11:00
text by
朴鐘泰Park Jong Tae
photograph by
Kiichi Matsumoto
2016年2月から今年7月まで「Hatake's room」を連載を執筆したサントリーサンゴリアスの畠山健介が、NumberWebに帰ってきた。
ラグビー日本代表は、11月4日に強豪オーストラリア戦(日産スタジアム)に挑み、18日トンガ戦、25日フランス戦と、海外遠征に臨む。
2019年ラグビーW杯日本大会に向けて貴重なテストマッチを前に、エディージャパン時代の盟友・湯原祐希(東芝ブレイブルーパス)と畠山は大いに語り合った。
テーマは、「スクラム」である。
畠山 トップリーグのプロップ(1番、3番)とフッカー(2番)は、他のチームのFW第1列(1~3番)が組むスクラムの特徴を、だいたい把握していますよね。
湯原 実際に対戦して体感したのと、客観的にビデオで観て「こういう押し方してくるのね」っていうデータが蓄積していく。試合前は必ず映像で対戦相手のスクラムをチェックするしね。
畠山 一昔前まではスクラムの強化をあきらめるチームもあったけど、今は皆無と言っていい。それは2015年のW杯でジャパンが、スクラムやラインアウトといったセットピースの重要性を知らしめたことが大きいと思う。今、トップリーグでいいスクラムを組んでいるのは……やっぱりヤマハじゃないかな。
湯原 そうだね。今日うちのFWコーチとも話したけど、1列目にはジャパンやサンウルブズに選ばれているいい選手が揃っていて、4番・5番のロックには体格が大きくて体重の重い外国人選手がいる。3列目(6~8番)の選手もしっかり押しているしね。
畠山 そのスクラムで要となるのが、湯原さんのポジションであるフッカー。
湯原 両隣の1番と3番のプロップが力を出せるように、相手との距離を測って、足の位置とかを決める。また、1番と3番が一番姿勢が取りやすくて、相手にとっては姿勢を取りづらい場所を探す。そして、組み合ったらまず一番最初に仕掛ける。