話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
今野に認められ、麻也からも学ぶ。
三浦弦太は次代のDFリーダー候補。
posted2017/09/20 07:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
9月16日に行われた大宮アルディージャ戦、1-2のまま後半ロスタイムを迎えたガンバ大阪には敗色濃厚の雰囲気が漂っていた。しかしロスタイムも4分が過ぎた時、長沢駿の同点ゴールが生まれて勝ち点1を確保した。それをお膳立てしたのがクロスを入れた井手口陽介、そして相手と競り合って長沢にボールを落とした三浦弦太。2人の日本代表組だった。
「2失点しているのでセンターバックとしては不甲斐ないですが、ラストプレーで得点につながってホッとしました」
三浦は苦笑しながら話した。とはいえ、ガンバ大阪は残留争いの渦中にある大宮に2-2のドローにするのが精一杯だったという事実も残った。順位は7位のままで首位・鹿島との勝ち点差が18に開き、8試合を残してリーグ戦優勝は絶望的になった。
失点の多さが目立つ中で三浦の表情は冴えない。
今季、ガンバの中盤戦以降の失速はかなり深刻だ。例年は春先にエンジンがかからないスロースターターで、夏から巻き返すバイオリズムを描く。しかし今年は7月29日の大阪ダービーでセレッソ大阪に勝って以降、この大宮戦まで1勝4敗2分。甲府に敗れ、広島、大宮に引き分けるなど下位にとりこぼしている。しかも目立つのが失点の多さで、6月17日の神戸戦(1-0)以来、無失点試合がないのだ。それもあって、三浦の表情も冴えない。
「失点が増えているのはセンターバックとして責任をすごく感じています。しっかりと戻る時は戻るし、球際は厳しくいくようにする。ゴール前は体を張って守るというのは戦術というより、みんなが徹底してやらないといけないところです。これは監督にも言われて、みんな意識してやれていると思うんです。
でも今日の失点もですが、1点目は守備になった時、戻れずに人数が足りていなかった。そこは戻りながら選手に声をかけていくとか、細かいところをしっかりとやっていかないと。2点目はオウンゴールですけど、セットプレーからで、マークに甘さに出ると失点につながると思うんです。今はなかなか点が取れないんで、セットプレーで取られると非常に苦しくなる。もっとそれぞれが意識して粘り強く守備をしないと何も変わらないんで、そこは求めていきたいです」