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もっとスーパースターになってやる。
“次期WWE王者”中邑真輔の新世界。

posted2017/09/19 17:00

 
もっとスーパースターになってやる。“次期WWE王者”中邑真輔の新世界。<Number Web> photograph by Essei Hara

中邑が日本で築き上げてきた心技体のそのすべてが、全米で高い評価を受けている。中邑の米国メジャー団体制覇の野望、なるか?

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原悦生

原悦生Essei Hara

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Essei Hara

 WWE王座に挑戦できるというステイタスを中邑真輔は勝ち取った。

 現在のWWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)は、プロレス団体として初めて世界戦略に成功し、かつての“ニューヨークの”WWWF(ワールド・ワイド・レスリング・フェデレーション)やWWF(ワールド・レスリング・フェデレーション)よりも、はるかに大きな世界規模の団体となった。

 その団体のトップタイトルを日本人として初めて公式に獲得できる可能性が、中邑には十分にある。

 9月16日、大阪でWWE王者ジンダー・マハルに挑んだ中邑は、地元の雰囲気を満喫しながら場内を沸かせたが、度重なるシン・ブラザーズの介入に悩まされて、マハルのコブラクラッチスラム「クハラス」に敗れた。

10月8日、中邑がWWE王者になる可能性は、高い!

「次は、WWEチャンピオンになって帰って来たい」

 試合後の中邑はマイクを握って、たぎりながらエディオンアリーナ大坂(大阪府立体育会館)に集ったファンに宣言した。

 これは、単なるリップサービスではない。自信をもってイメージした自分の姿をしっかりと描き切った上での発言だと受け止めていいだろう。

 中邑は10月7日にデトロイトで行われるスマックダウンのPPV大会「Hell in a Cell」で、王座挑戦の権利を行使することになる。

 3度目の王座挑戦は巨大な金網のケージが用意されて、すっぽりとリングを覆うことになるという。中邑にとっては初体験の金網の天井を含んだスリリングな試合形式は予測がつかない。新鮮だが至極危険でもある。だが、シン・ブラザーズの乱入を許さない(?)という点では、戴冠の可能性が大きいと考える。

【次ページ】 G馬場、A猪木、藤波……誰も米国一にはなれなかった。

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