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濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「ミナの何が素晴らしいって…」対戦相手との“キスシーン”も話題に…なぜ白川未奈はアメリカでウケている? スターダム退団後に語った“覚悟”
posted2025/06/30 17:01

スターダムからアメリカAEWに移籍した女子プロレスラーの白川未奈
text by

橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Shiro Miyake
◆◆◆
昨年春からアメリカ・AEW進出を果たした白川未奈は、瞬く間に現地のファンに受け入れられた。
当時、チャンピオンだったのがスターダムで同じユニットだったマライア・メイだったということもある。マライアのライバルであるトニー・ストームもスターダム経験者。2人はAEWでもバチバチに顔を殴り合う、いわばジャパニーズ女子プロレススタイルで観客を沸かせた。その“ストーリー”に、白川はスムーズに加わることができた。
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だが何より明確なのは、彼女がそれだけの情熱を注いだということだ。年の半分は日本にいない生活。スターダムのシングルリーグ戦を欠場してまでアメリカでの闘いを優先させた。スーツケースにアルファ米と「赤いきつね」、「緑のたぬき」を詰め込んで。
「ミナの何が素晴らしいって…」レジェンドの評価
英語が話せることは、他の日本人選手に対するアドバンテージ。プロモと呼ばれるマイクアピールやバックステージでのやり取りを苦にしないからこそ、タイトル戦線のドラマにも食い込んでいくことができた。それでも自分の英語力にはまだまだ満足できないという。
「日本人にしては英語ができるというレベルでは嫌ですね。学校に通ってもっと勉強しないと。“まだちょっと英語に不安があるから”っていう理由で逃すチャンスがあったら嫌じゃないですか」
トニー・ストーム戦を前に、セクシーなドレス姿でリングに登場した公開調印式も評価が高かった。もちろん全編英語だ。AEWのトップクラスで活躍しているKONOSUKE TAKESHITAには「白川さんを見て心を入れ替えました。同じ日本人がこれだけやってるのに、プロモを人任せにしちゃいけないですよね」と言われたという。業界レジェンドのクリス・ジェリコからはこんなことも。
「ミナの何が素晴らしいって、感情表現だよ。他の選手が見せないエモーションもさらけ出すんだ」