野球善哉BACK NUMBER
2番梶谷、9番倉本、そして3番筒香。
ラミレス監督の奇策が成功する理由。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byKyodo News
posted2017/07/04 07:00
NPBでの指導者経験がない状態で監督に就任したラミレス監督。しかし、彼の手腕を疑問視する人はもういない。
DeNAのサードチャレンジが、早速成功の気配。
週末の巨人との3連戦では、新ラインアップが機能した。
1戦目は筒香の前後を打つ梶谷とロペスの本塁打で勝利を挙げ、2戦目には下位打線でつないだ好機に1番・桑原のグランドスラムで逆転勝ちした。第3戦は「3番筒香」を継続する一方、2番の梶谷を6番に回し、石川を2番に起用。これもまた成功した。2回表にロペスの本塁打で先制すると、9番・倉本の適時打で2点を追加。3回には石川の出塁から筒香の2点本塁打でリードを広げた。そこからさらに攻め立て、終わってみれば9点大勝。3連勝を挙げた。
ただ、その結果は奇抜な作戦が当たっただけではない。
選手を信頼し、リスペクトしてきたからこそ組織が機能しているのだ。
今季初の貯金を2に伸ばし、2位・阪神から2ゲーム差と好位置につける。
DeNAの“サードチャレンジ”は、上位進出を見据え大きな一歩になっている。