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代表戦の集客率53.8%は是か非か。
W杯まで2年、ラグビー界に1つ提案が。

posted2017/06/21 08:00

 
代表戦の集客率53.8%は是か非か。W杯まで2年、ラグビー界に1つ提案が。<Number Web> photograph by AFLO

メインスタンドはかなり埋まっていたが、1万人以上の児童を無料で招待したことなども考えると、容易ならぬ状態であるのは間違いない。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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 53.8パーセントという数字を、どのように評価すればいいのだろう。

 6月17日に行なわれたラグビー日本代表対アイルランド代表のテストマッチは、27381人の観衆を集めた。会場となったエコパスタジアムは50889人を収容するので、集客率は53.8パーセントということになる。

 すでに組合せが決定した2019年ワールドカップで、日本はアイルランドと同じプールAに入った。ワールドカップの組み合わせ抽選の前に決まっていたテストマッチが、はからずも2年後のワールドカップへ向けた前哨戦となったのである。

 同時期にイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの代表選手によって構成される連合チームが編成され、アイルランドは11人の選手を送り出している。このため、来日メンバーは若手主体となったものの、ワールドカップを睨んだテストマッチである。広く関心を集めていいはずだが、好天に恵まれたエコパスタジアムが満員になることはなかった。

2年後のW杯で、ホームアドバンテージを作れるか。

 結果も出ていない。ベストメンバーに近い布陣で臨みながら、日本は22-50で敗れてしまった。試合後のジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は、「貪欲な気持ち、死にもの狂いで勝ちにいく気持ちが足りなかった」と、メンタル面への物足りなさを口にしている。

 プールAには世界ランキング4位のアイルランドに加え、同6位のスコットランドも振り分けられている。ノックアウトステージにはプール内の上位2カ国が進出するため、日本は前回ワールドカップでベスト8入りした2カ国の牙城を崩さなければならない。

 そのために生かしたいのが、ホームアドバンテージだ。スタジアムから降り注ぐ声援は、日本の選手たちにエネルギーを、対戦相手にはプレッシャーを与えることになる。

 ゴールラインまで5メートルの攻防でなかなかトライを取り切れなかったアイルランド戦が、満員の観衆で埋まっていたら──。観衆の声援が日本を後押しし、接戦に持ち込むことができたかもしれない。ジョセフHCが繰り返した「貪欲な気持ち」を、呼び覚ますことができたかもしれない。

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