イチ流に触れてBACK NUMBER
自身最長の14試合スタメン無しも……。
代打で活躍して逆襲のイチローに!
posted2017/05/30 11:30
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
開幕から48試合が消化された(5月28日終了時点)。メジャー17年間のキャリアで今、最低の数字が並んでいる。
先発出場7、打席数62、安打数10、打率.161。
際立つのが先発出場の少なさだ。
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過去、シーズン中この時点で最も先発が少なかったのは昨季の13試合。それでも今季の倍近くはあり、打席数82に対し安打数は26、打率は.351もあった。
打席数が最も少なかったのは2014年、ヤンキース在籍時の77打席だったが、先発出場16が示す通り、継続的な打撃機会は与えられ、打率は.357を残していた。
数字で解決できるほど野球は簡単ではないが、いかに打者にとって継続的かつ多くの打撃機会が必要なのかがわかる。
今季も第4の外野手という立場ではあるが……。
今季も立場は第4の外野手。
言うまでもなく、クリスチャン・イエリッチ、ジャンカルロ・スタントン、マルセル・オズナのレギュラー外野手に怪我や成績不振者がいなければ、先発出場が限られるのは仕方のないところだが、今季はそれだけでないアゲンストの風が吹いてしまった。
正三塁手のマーティン・プラードが太腿を痛め故障者リスト入りしたのが5月8日。その2日後には正遊撃手のアデイニー・エチェバリアも脇腹を痛め離脱した。レギュラー内野手2人の戦線離脱はラインナップ形成に大きな支障を来たし、攻撃力低下に繋がった。
結果、余計に中軸を担う3人のレギュラー外野手を打線から外すことが出来なくなってしまったのである。
イチローの先発出場が減っている大きな要因はここにある。