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ゴールが欲しい時に外されて……。
岡崎慎司がCLで飲み込めなかった事。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2017/04/21 07:00

ゴールが欲しい時に外されて……。岡崎慎司がCLで飲み込めなかった事。<Number Web> photograph by AFLO

テレビのCMでも、岡崎慎司は初めて出場するCLへの高揚感をあらわにしていた。初めての喪失感の中で、今何を思うのか。

「普通に“ここからだな”って思います」

「ウッチー(内田篤人)とかは、チャンピオンズリーグで何試合も出ていると考えたら、俺、おせーなとは思いますけど。ここでプレー出来ない選手も日本にはたくさんいるので。普通に“ここからだな”って思います。年齢に関係なく、これからまだまだ俺はやれると思うから。ただ、やっぱり悔しいのは、チームが勝ちたいときに代えられてしまったこと。僕はチーム全体を見ながら自分のプレーを考えてしまうので、いきなり大きく変えるのは難しいですけど、こつこつと小さくても、なにか変えるきっかけを掴んできたし、これからも我慢を強いられることがあるだろうけど、続けていくしかない」

 以前、2017年の目標について岡崎に聞く機会があった。彼は昨年同様に「継続」と答えている。豊富なキャリア、体験を積むということは、刺激が減少することでもある。なにもかも新鮮に思える年齢ではすでにない。

「たとえば、螺旋階段のように同じ場所にいるように見えても、確実に上にあがっている。そういう継続を大切にしたい」

 先発の願いが叶ったとしても、90分間ピッチに立ち続けられない。それはいつも味わっている悔しさだが、チャンピオンズリーグでのそれの質はまた違った。貴重な刺激だったからこそ、その悔しさは飲みこめない。

 鋭く刺さった棘の痛みは、岡崎慎司になにをもたらすのだろうか。

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