巨人・谷岡と池田、ヤクルト・星も登板数が増加。

　加藤、床田、濱口以外では、セ・リーグでも新人はリリーフ陣が存在感を発揮している。広島と上位争いを展開する巨人なら谷岡竜平（東芝）、池田駿（ヤマハ）という社会人出身の新人が中継ぎで頑張っている。

　10年以上、巨人のゲーム終盤を担ってきた山口鉄也は今季、防御率が13.50と壊滅的で、ソフトバンクからFA移籍してきた森福允彦も防御率3.38、戸根千明は二軍スタートとなった。左腕のリリーフ陣が総崩れしている状況の中で、防御率0.00の池田の存在は、3点差以内の接戦を5勝2敗と勝ち越しているチームにとって大きい。

　ヤクルトでは星知弥（明治大）が4試合リリーフ登板して防御率0.00と奮闘している。リーグ屈指の抑えに成長した秋吉亮にいかに繋ぐかが投手陣の課題だが、期待の外国人、ルーキ（防御率8.31）、ギルメット（防御率54.00）が頼りにならず、勝負どころで星が登板するケースが増えている。

高校卒の有望株はファームで腕を磨いている。

　ここまでリリーフ投手を中心に書いてきて、その対象は大学卒や社会人出身がほとんどだった。高校卒の若手はどうかというと、ファームで腕を磨いている。

　イースタンリーグ2位と健闘している楽天ではドラフト1位、藤平尚真（横浜高）が4月8日の巨人戦で5回をノーヒットに抑えた。3試合に登板して11回を投げて被安打1、奪三振15は見事というほかない。ソフトバンクの2年目、高橋純平はここまで2試合に登板して8回3安打2失点も自責点は0で、防御率0.00。日本ハム1位、堀瑞輝（広島新庄）も3試合に登板して防御率は0.00。ウエスタンリーグでは2年目の高橋樹也（広島）が2試合に登板して防御率0.79と安定している。

「リリーフは大学卒と社会人出身」「先発は高校卒」という大まかな傾向があるプロ野球。それがかなり早い段階から現れているのだと再認識できる。