藤田俊哉の日欧蹴球比較論BACK NUMBER
欧州で指導を学び、日本を見守る。
藤田俊哉「予選突破はまず問題ない」
posted2017/03/22 11:00
text by
藤田俊哉Toshiya Fujita
photograph by
Toshiya Fujita
2014年からオランダリーグ2部・VVVフェンロでコーチを務め、欧州で指導者としてのキャリアをスタートさせた元日本代表MF・藤田俊哉氏。
元日本代表としては初となる欧州での指導者経験を通じて、彼は何を吸収しているのか――。
今回は目前に迫ったW杯最終予選や代表招集について、“欧州目線”で語ってくれた。
元日本代表としては初となる欧州での指導者経験を通じて、彼は何を吸収しているのか――。
今回は目前に迫ったW杯最終予選や代表招集について、“欧州目線”で語ってくれた。
現役選手からの引退を決断した2012年の3月、VVVフェンロのハイベルデン会長が声をかけてくれ、指導者としてチームで挑戦できることになった。そのおかげで、オランダでのコーチ生活がスタートできたわけであるが、そのときの最大の約束が、1部リーグであるエールディビジへの復帰であった。
フェンロは、現在オランダ2部リーグで首位を独走中。優勝、そしてエールディビジへの自動昇格へと向かっている。昇格を争うライバルチームとの勝ち点差を14とし、残り7試合に臨むという毎日は刺激的だ。
最近はスカウティングも1人で任される。
アシスタントコーチとして3シーズン目を迎えた今年は、自分としても勝負の年になる。クラブではトレーニングを受け持つ回数も増えたり、対戦相手のスカウティングを1人で任されるようになったりと役割も増え、仕事を行いやすくなってきた。やりがいも感じている。だからこそ先を急いでしまうこともあるが、この先も確実に仕事をこなすことを心がけ、一歩ずつ階段を登るように進みたい。
振り返ると、昨シーズンはリーグ戦を2位で終え、好調のままプレーオフに進むことができた。チームには昇格への自信もあっただけに、敗退でクラブが受けたショックは大きなものだった。モウリス監督体制の3年目となった今年は、これまで積み重ねてきたチーム力が本当の意味で試されている。
リーグ戦も残り7試合となったいま、最高の結果に繋げるためにポイントとなるのが、最後までよいコンディションを維持することである。