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欧州で指導を学び、日本を見守る。
藤田俊哉「予選突破はまず問題ない」 

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藤田俊哉

藤田俊哉Toshiya Fujita

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posted2017/03/22 11:00

欧州で指導を学び、日本を見守る。藤田俊哉「予選突破はまず問題ない」<Number Web> photograph by Toshiya Fujita

オランダでの指導者生活も3年目に入った。藤田俊哉の夢は、世界一の監督になることである。

日本とはかなり違う休憩の取り方。

 現在、フェンロには各国の代表選手が在籍しているわけではない。そのぶん、マネージメントは比較的やりやすい状態にある。一方でこれが欧州のビッグクラブともなれば、チームの大半が各国の代表選手として、リーグ戦の終盤であろうと、代表戦に招集された場合は数日間チームを離れなければならない。

 タフな試合をこなした後のコンディション調整は、更に難しいものとなる。そのためコーチングスタッフやメディカルスタッフはあらゆることに対処して、コンディション維持に努める。

 特に今シーズンは、トレーニングの1コマをスパに出かけてのトレーニングに変更したり、連戦からの疲労回復に向けた調整方法を積極的に取り入れている。

 その他のトライとしては、シーズン終盤での選手達の蓄積疲労を考慮し、通常のスケジュール以上にオフを増やしている。3連戦後などには連休をつくり、心身両面での回復を図ることでコンディションを維持している。

 金曜日に試合が予定されている状況で、月曜と火曜をオフにして水曜、木曜日の2日間で調整してゲームを行ったこともあった。「非常に大胆なスケジューリングだな」、「かなり休みが多いな」と感じることもあるが、現在のフェンロにはそれがマッチしている。レスト(休息)に関しての考え方も様々にあることも体験でき、面白い体験になっている。

 家族と過ごす必要性、親と過ごす時間の大切さなど、優先順位に関して、あらためて考えさせられることも多かった。国民性といえばそれまでだが、日本とオランダでは大きな違いを感じている。バカンスの取り方に関しても違いがあり、勉強になる。

ジュビロ時代、ドイツ経由でイランへ移動した事も。

 代表戦での移動のストレスを考えても、欧州とアジアの選手では、移動距離に大きな違いがある。そして時差の幅も大きい。それだけアジアへの移動は過酷なものとなる。欧州内の移動時間は短いものが多いが、アジアへの移動はそれと比較にならないほど長い時間が必要になる。

 ジュビロ磐田時代の不思議な体験談としては、Jリーグを戦いながらアジアクラブ選手権の決勝でイランに向かった時のことを覚えている。なんと当時の移動経路はドイツ(フランクフルト)を経由してイランに入るというものだった。選手達は『アジアカップなのに欧州に来ちゃったね!』などと笑っていたことを思い出す。

【次ページ】 日本代表のW杯出場も、コンディションが大事。

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