プレミアリーグの時間BACK NUMBER
吉田麻也、“ミスター6/10”払拭なるか。
マンU相手に「タイトル倍増チャンス」。
posted2017/02/25 11:30
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Getty Images
2月26日、イングランドでリーグカップ決勝がウェンブリー・スタジアムで開催され、今季はマンチェスター・ユナイテッドとサウサンプトンが優勝を争う。今シーズンはスポンサーがつかず『EFL(English Football League)カップ』という名称だが、FAカップに次ぐ国内第2のカップ戦だ。
過去には、価値が軽いという意味で“ミッキーマウス・カップ”と呼ばれたこともある。しかし優勝カップを手にすれば、それは「主要タイトル」の1つに数えられる。今季の両ファイナリストにとっては、ことさら価値のあるタイトルとなるはずだ。
強豪のユナイテッドにすれば、既に4回も手にしたことのあるタイトルではあるし、昨季はFAカップを制覇した。だが、昨季を5位で終えたチームは未だに過渡期にある。ジョゼ・モウリーニョ新体制下でトップ4争いに参戦している中でのリーグカップ優勝となれば、終盤戦を戦い抜く上で起爆剤になり得る。
誰よりもモウリーニョ自身が、その効果を知る。初めてチェルシーの監督に就任した13年前、「これまでに何一つ獲得したことがない」と叱咤激励したチームが真の強豪に生まれ変わる転機の1つが、2005年2月のリーグカップ決勝での初タイトル獲得だったのだ。
サウサンプトンは獲得タイトル倍増のチャンス!
一方、今季からクロード・ピュエルが指揮を執るサウサンプトンにとっては、勝てば初のリーグカップ優勝となる。クラブのレジェンドで現テレビ解説者のマット・ル・ティシエに言わせれば、こうだ。
「獲得タイトル倍増のチャンス!」
130年を超えるクラブ史の中で、主要タイトル獲得は1976年のFAカップだけなのだ。若い世代のファンは、“セインツ・サポーター”としてウェンブリーを訪れたことすらない。