サムライブルーの原材料BACK NUMBER
中村俊輔加入に心躍らせ磐田へ。
川又堅碁「脱・しょぼぞう」だ!
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byKyodo News
posted2017/02/05 08:00
磐田では20番を背負う川又(左端)。武骨な風貌のストライカーは中村という“新・相棒”を得て得点量産を狙う。
「俊さんが絶対に来てもらわんと困る(笑)」
「俊さんがジュビロに来るかもしれない、じゃなくて、絶対に来てもらわんと困るって思った(笑)。今、一緒に練習をやっていても俺と俊さんのラインがはまったら面白いと思うし、いや、はまったら凄いと思うよ。でも俊さんだけじゃなくて、川辺(駿)もうまいし、いろんなところからいいボールが来る感じはある」
はまるかはまらないかは自分次第。そう言っているようにも聞こえた。
ターゲットとして相手に勝ち、精度の高いラストパスをしっかりモノにする。ホットラインの最高の「受け手」となるべく、その準備をしてきたつもりだ。
オフを削って筋力トレーニングを中心に据え、フィジカル能力をさらに伸ばそうとした。背筋、大臀筋、ハムストリングス、体幹などを鍛えるデッドリフトは150kgでこなし、パワー、スピード、バランスともに引き上がった実感は得ている。あとはキャンプを通じて、連係を高めていくだけだ。
得意の書道でしたためた目標は「得点王」。
年の初めに目標を書にしたためるのが、川又の恒例行事。
意外に思われるかもしれないが、書道は最高段位である特待生の腕前なのである。集中力を養う意味でも、「点を獲ることと共通している」とは以前に彼から聞いた。
2017年、彼は「得点王」と書いた。
なってやるという決意をこめて。