プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
新日本プロレス1.4ドーム後の世界。
鈴木軍リターンズ。王者オカダの明暗。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/01/06 17:00
10人タッグ戦でオカダ・カズチカのチームが負けた直後のリング上。突如乱入した鈴木軍に絞め落とされるオカダ。
オカダvs.鈴木のシングル対決はいつ?
鈴木の持っている引き出しは多く、時折、古典的なテクニックを使って、「ああ、こんなのも知っているんだ」と思わせることがある。
「やっぱり、ゴッチさんからいろいろ教わりましたからねえ。体の中に染みついていますよ」鈴木はカール・ゴッチとのトレーニングを思い出すように、うれしそうな顔をした。
「オレ、今、絶好調ですよ。自分でもびっくりするくらい、不思議なくらいどこも悪いところがないんですよ」
鈴木は48歳になる。だが、ヒザにも、どこにもテーピングなどしていない。「ほらねっ」と言うように、鈴木は足を上げて見せてきた。
「食事には少し気をつけている」というが、今の自分にベストのウェイトを維持して、元気いっぱいだ。
「武尊(たける)知ってます? K-1の。あのパンチが速くて格好いいんです。憧れますよ。俺もあんなの打てたらなあ」
こんなところに、鈴木の研究熱心さを感じる。
ともあれ、そんな鈴木と鈴木軍は新日本に帰ってきた。まあ、好き勝手に暴れるのだろうが、鈴木とオカダのシングル対決は見たいカードだ。