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年々得点が減り、失点は増える一方。
3年ぶり無冠のG大阪は何が問題か。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2016/12/28 11:30

年々得点が減り、失点は増える一方。3年ぶり無冠のG大阪は何が問題か。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

遠藤保仁は今季もリーグ戦のほぼ全てに先発している。今もガンバにとって、彼の使い方がチームの命運を左右することは変わっていない。

優勝の目安となる得失点差も、年々悪化中。

 シーズン通算成績は17勝10敗7分、勝ち点58で総合4位。セカンドステージは巻き返して4位になったので「復活」と思いがちだが、そう単純な話ではない。

 総得点を見ると、優勝した2014年が59得点、2015年が56得点、今シーズンが53得点と年々減少している。個人のゴール数も昨年は宇佐美貴史が19得点を獲得したが、今年はアデミウソンと長沢駿が9点でチーム最多得点、パトリックに至っては2得点と精彩を欠いた。ガンバの攻撃陣に二桁得点のFWがいないのは2000年以来で、あまりにもさびしい数字だ。

 またゴールパターン、チャンスの回数が少なく、相手を叩き潰すような迫力ある攻撃を構築することができなかった。

 失点も、2014年31失点、2015年37失点、今年は42失点と年々増え続け、チームの持味である堅守に陰りが見えてきている。

 優勝の目安となる得失点差は、優勝した2014年が28、今シーズンはわずか11だ。今季、年間総合1位になった浦和が得失点差が33、2位の川崎が29だった。優勝するには、やはり得失点差30ぐらいが必要になるが、力的に及ばなかった。

 つまり今季は点が取れず、失点も増えた。

 これでは連勝することも優勝することも難しい。実際、ファーストステージは2連勝が1回のみ。セカンドステージは3連勝が2度あったが、優勝に関わる重要な試合に勝てなかった。勝負強さに問題があるというよりも、2014年、2015年よりチーム力が上がっていないことが問題だ。むしろ、優勝をピークに緩やかな下降線をたどっているような感が強い。

浦和、鹿島はすでに大型補強を進めている。

 そして2017年のJリーグは、1シーズン制に戻る。

 勢いよりもチームの総合力が求められるシステムに備えて、すでに浦和は現有戦力にプラスして、ラファエル・シルバなどを補強している。

 鹿島はCSとクラブW杯で一皮むけた感があり、さらにレオ・シルバ、ペドロ・ジュニオール、金森健志などを補強する予定で、チーム力が一段とアップするのは間違いない。

 そうしたクラブにガンバが対抗するためには、まずFWの軸が必要だ。

【次ページ】 遠藤37歳、今野34歳という高齢化問題も進行している。

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