沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
ダートの新王者はサウンドトゥルー!
追い込み一辺倒が「必殺の形」。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2016/12/05 11:50
「ずっと乗せてもらっている馬で勝ててよかったです」と勝利インタビューでコメントした大野。
「負けるなら、このパターンだと思っていた」
今年が中京で施行されるようになってから3年目なのだが、勝ちタイムを比べると、'14年が1分51秒0、'15年が1分50秒4、今年が1分50秒1と一番速かった。昨年は2ハロン目が10秒7、一昨年は5ハロン目が11秒9と流れが途中で速くなった局面はあったが、今年は2ハロン目が10秒7、5ハロン目と6ハロン目が11秒8と、3コーナー手前でペースアップする、息の入らない流れになったことを数字も示している。
そんななか、本命馬の宿命でもあるのだが、いつでも前をつかまえられるポジションにつけて前を負かしに行き、豪快に伸びて2着を死守したアウォーディーは強い。
管理する松永幹夫調教師が「負けるなら、このパターンだと思っていた」と言ったように、抜け出したところに一気に来られ、ダート転向後7連勝を逃したが、安定度という点ではサウンドトゥルーを上回っている。
ともに順調なら、次走の東京大賞典(12月29日、大井)でまたサウンドトゥルーと激突する。次は、武がどのような乗り方で逆転を狙うか、見ものである。