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韓国も日本も外国人監督で大混乱!?
ロシアW杯最終予選、両国を徹底比較。
posted2016/10/19 17:00
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph by
Getty Images
ワールドカップ最終予選の「10月シリーズ」が終わって2週間ほどが経った。
少し時間が経ったところで、韓国との比較をしてみたいと思う――日本で批判が巻き起こるヴァイッド・ハリルホジッチ監督のチームについて、別の観点をもたらせるからだ。
実は、韓国でも代表監督への批判が激しい。
日本vs.オーストラリア戦翌日に韓国の記者から電話があり、「ハリルホジッチは更迭されるのか?」と聞かれた。何のことかと思ったら、「日本で監督が更迭されたとなると、韓国にも与える影響は大きいから」という。韓国側は日本との比較で自分たちの姿を再確認する術を知っている。ならばこちらからもひとつ、考察を。
ウリ・シュティーリケ監督率いる韓国代表は現在、ロシアワールドカップアジア最終予選A組で2勝1分1敗だ。総得点は6で総失点は5、勝ち点7でイラン(勝ち点10)、ウズベキスタン(同9)に次いで3位につける。
日本の状況と似ているところ、異なるところがある。いくつかの事例をあげよう。
韓国は「崩れた守備ライン。刷新の上、固定が必要」。
韓国代表は10月、ワールドカップアジア最終予選でカタールに勝ち、アウェーでイランに敗れた。
<10月6日 グループA 3節@水原>
韓国3-2カタール
得点者:キ・ソンヨン(スウォンジー/イングランド)、チ・ドンウォン(アウクスブルク/ドイツ)、ソン・フンミン(トッテナム/イングランド)
<10月11日 同4節@テヘラン>
イラン1-0韓国
イラン戦の先発メンバーは次の通り。
フォーメーションは4-1-2-3。
GKキム・スンギュ(ヴィッセル神戸)。DFチャン・ヒョンス(広州富力)、カク・テフィ(FCソウル)、キム・ギヒ(上海申花)、オ・ジェソク(ガンバ大阪)。MFハン・グギョン(アル・ガラファ)、キム・ボギョン(全北現代)、キ・ソンヨン。FWイ・チョンヨン(クリスタルパレス/イングランド)、チ・ドンウォン、ソン・フンミン。
2戦を巡り、かなり強い批判が巻き起こっている。
韓国のサッカー専門誌『ベストイレブン』は「イラン戦、プライドまで引き裂いた最悪な敗戦」と見出しを打ち、さらに戦術的な問題をこう評している。
「崩れた守備ライン。刷新の上、固定が必要」(『ベストイレブン』)
韓国は、予選を通じてサイドバックを固定できていない。この点がセンターバックにも悪影響を及ぼし、ひいてはチーム全体の不安定さを引き出している、と。