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M・ジョーダン、C・アンソニーら、
社会問題に声をあげる新たな“うねり”。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2016/08/08 11:30
ESPYに出演した時の4人。左からカーメロ・アンソニー、クリス・ポール、ドウェイン・ウェイド、レブロン・ジェームズ。
“ブラック・パワー・サリュート”との違いは?
現在、アメリカ代表としてリオ五輪に参加するアンソニーは、オリンピックの場もメッセージを広める舞台だと考えているという。
ただし、1968年メキシコ五輪で陸上選手のジョン・カルロスやトミー・スミスが行った“ブラック・パワー・サリュート”(黒人差別に抗議する意思を表明するために、表彰台で黒の手袋をはめた手を上に掲げた)のような行動をとるのではなく、アメリカ代表としてひとつにまとまり、優勝することで国の団結力を見せることこそがメッセージとなると信じていると言う。
「僕が伝えたいメッセージは、僕らが表彰台で共に金メダルを首にかけて、ひとつにまとまっている姿だ」
もちろん、オリンピックから金メダルを持ち帰るだけで、すべての問題が解決するとはアンソニーも考えていない。それでも、オリンピックの舞台で、ひとつにまとまることによってどれだけ大きなことを成し遂げられるのかを見せることで、アメリカ中の子供たちにメッセージを届けることができる。それが、この先の変化のきっかけとなるかもしれない。何らかのうねりを作り出すことができるかもしれない。7月8日にアンソニーがインスタグラムに投稿したメッセージがそういった流れを作り出したのと同じように。
マイケル・ジョーダンの声明
https://theundefeated.com/features/michael-jordan-i-can-no-longer-stay-silent/
カーメロ・アンソニー インスタグラム投稿
https://www.instagram.com/p/BHmtRkehDV8/?taken-by=carmeloanthony