オリンピックへの道BACK NUMBER
山縣、桐生、ケンブリッジ以外も精鋭。
4×100mリレー、日本新と表彰台を。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2016/07/30 11:00
桐生、ケンブリッジ、山縣という中軸の3人はもちろん、現在の陸上短距離界は多士済々のメンバーがそろっている。
北京銅メンバーが樹立した38秒03を塗り替えられるか。
陸上は、ましてや短距離などトラック種目は、他の競技と比べても、世界中で広く取り組まれ、しかも用具や練習環境といった違いは相対的には大きくはないことから、世界的に層の厚い競技だ。その中で一定以上の位置にい続けるのは並大抵のことではない。
以前から何度も報じられてきたように、合宿を行ない、その中でコンマ数秒でもいいからタイムを縮めるためにバトンの受け渡しの技術を磨くなど、とことん勝負しようと試行錯誤してきた。むろん、個々の選手も、強化に励んできた。9秒台というあとわずかなところまで来ている、目に見える目標があって、本気の向上心で取り組んできた。
そうした積み重ねがあっての、現在である。
4×100mリレーの日本記録は2007年の世界陸上で、1年後の北京五輪で走った4人によって達成した38秒03。
9年ぶりに日本記録を塗り替えられるだけのポテンシャルを持ったメンバーがそろったリレーで、世界の強豪国に挑む。