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J優勝のために一度は断った五輪行き。
興梠慎三、全ては浦和のために。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

PROFILE

photograph byTsutomu Takasu

posted2016/07/19 18:00

J優勝のために一度は断った五輪行き。興梠慎三、全ては浦和のために。<Number Web> photograph by Tsutomu Takasu

遠藤航と興梠慎三という主力が五輪で抜ける浦和。彼らのためにも、ここで離されるわけにはいかない。

自分の成長は、浦和の力になるために。

 大宮戦のあとに残した興梠の最後の言葉が、何度も筆者の胸を駆けめぐった。

「自分を成長させる意味でも、行くことに決めたんです」――。

 これはベクトルを自分にのみ向けている言葉ではないだろう。

 チームがあって自分があるという彼なりのスタンスを考えれば、自分が成長してリオから帰ってくることがひいては結果的に浦和にとってプラスになるということ。指揮官からのラブコールはあったにせよ、より浦和の力となっていくために、縁遠かった世界の舞台に挑んでいくことを決意したのではないかと個人的には解釈している。

 浦和のために、成長を。

 7月31日で彼は、30歳になる。

 興梠慎三は三十にして、世界の大舞台に立つ。

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