月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島、6月のスポーツ新聞時評。
「神ってる」「アモーレ」流行語続々!
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byNaoya Sanuki
posted2016/07/01 17:00
鈴木誠也の3試合連続決勝弾から生まれた名言「神ってる」。さらに、お立ち台に立った際にする「誠也シャワー(氷水を頭から被ること)」も流行中だ!
鈴木誠也発の「神ってる」はスポーツ新聞の流行語に。
6月の圧巻は鈴木誠也。
『イチと同じ「51」カープの鈴木が決めた 誠也弾』(日刊スポーツ・6月18日)
『2戦連続サヨナラ弾 誠也』「日本一84年長嶋以来」(日刊スポーツ・6月19日)
そして、遂に1面奪取。
『3戦連続V弾!! イチロー超えた赤イチロー 誠也』(6月20日・日刊スポーツ)
セイヤ、セイヤ、またセイヤ!。「神ってる」カープ21歳。
『神ってる 誠也 大谷ら黄金世代のニューヒーロー』(デイリースポーツ)
『誠也 誠也 誠也様」(スポーツ報知)
《11歳のときにテレビ東京系の人気番組「出没!アド街ック天国」に出演。東京都荒川区・町屋の回に、親子で練習に励む「リアル巨人の星」として紹介された。》
という日刊スポーツのデータがよかったです。鈴木誠也発の「神ってる」はスポーツ新聞的には今年の流行語になる予感。
サッカーも野球もボクシングも全部「アモーレ」!
6月はもうひとつ爆発的な流行語が生まれた。「アモーレ」である。
『長友結婚 平愛梨』「公開プロポーズ!! 俺のアモ~レです」(スポニチ・6月3日)
『長友結婚へ 平愛梨に「アモーレ!!」 キューピッドは三瓶です』(日刊スポーツ・同日)
キューピッドは三瓶です、の部分は「三瓶で~す」のギャグがかかっていることを大切に味わいたい。
2016年上半期はたしかに大きな芸能ネタが多かった。しかし「ゲス」という言葉に象徴されるように不倫スキャンダルが多かった。ジメジメでヒソヒソ感。
そんななかで長友の「アモーレ(イタリア語で愛する人)」である。
この言葉には明るさと開放感があった。さっそくスポーツ新聞では爆発的な拡がりをみせた。
『アモーレ 愛のアシスト 長友』『選手&スタンドからも祝福「アモーレ」の嵐』(スポニチ・6月4日)
サッカーだけではない。ボクシングの見出しも。
『井岡「アモーレ」谷村奈南にV3届ける 勝って統一戦だ』(スポニチ・6月4日)
野球もアモーレ。
『筒香 劇的ですアモーレ弾』(日刊スポーツ・6月5日)
『巨人・阿部が「アモーレ」奪首弾!久々お立ち台にゴキゲン』(サンスポ・同)
見出しだけではなく記事の締めもアモーレ。
《DeNAファンにとっての「アモーレ」筒香が歓喜の真ん中で気持ち良さそうに跳ねた。》(日刊スポーツ)
《G党の「アモーレ」が、勝負どころでチームを救う。》(サンスポ)
こうなるともうアモーレ・インフレである。