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全仏オープン支えるロンジンの誇り。
テニスを通して世界の子供達に夢を!
~ファン・C・カペリ副社長の提言~
posted2016/06/10 11:30
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph by
LONGINES
創業180年以上もの歴史を有するスイスの老舗時計メーカー『ロンジン』が、全仏オープンの公式パートナー及び公式タイムキーパーを務めて10年。世界のビッグトーナメントの中でも特にエレガントでエスプリに富んだローランギャロスに、今や欠かせないブランドでありアイテムだ。そのパートナーシップの意義について、ロンジン副社長兼国際マーケティング統括者のファン・カルロス・カペリ氏はこう語る。
「グランドスラムには、それぞれイメージがあります。たとえばフォーマルなウィンブルドン、ショー的要素の強い全米オープン、そしてローランギャロスの場合は、娯楽性と気品、そして愛がミックスされた大会だと思います。また、美食の都であるパリは、訪れる人々をもてなすという点でも格別でしょう。そのような大会とパートナーシップを組むことは大変光栄です」
全仏の地で、テニスを通して子供たちの未来を考える。
それとほぼ並行し、'10年からは『ロンジン フューチャーテニスエース(LFTA)』という13歳未満の有望選手を世界16カ国・地域から集めたトーナメント&アカデミーを実施してきた。日本からも毎年1名参加し、本場の“レッドクレー”で学び合い、競い合った。
また、全仏オープン・ジュニアのワイルドカードを巡ってアジアを中心とした5カ国の代表選手たちが全仏オープン開幕前のローランギャロスで戦う『ランデヴー ア ローランギャロス』とも提携。
フランステニス協会と日本、中国、韓国、ブラジル、インドそれぞれのテニス協会との共催で行なわれたもので、女子は日本の清水綾乃が見事ワイルドカードを手に入れた。清水のランキングでは本戦には出場できないため、「こんなチャンスをいただけて本当にうれしいです」と感激する様子が印象的だった。
プロと同じで、ジュニア選手も大会出場の基準になるのはランキングであり、ランキングを得るためには試合に出場してポイントを稼がなくてはならない。国内のみならず海外への遠征も求められるが、スポンサーを持たないジュニア選手の家族にとってそれは経済的にも大きな負担を強いられる。その点でも、こうした試みは、たとえ狭き門でも少年少女たちに大きな希望を与えるものだろう。