沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
デビュー最短、最速でGIレコード勝ち。
モーニンはダート世代交代の旗手か。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2016/02/22 11:20
これで7戦6勝。武蔵野Sで敗れたノンコノユメに雪辱を果たし、モーニンがダート最強馬に名乗りをあげた。
またもデムーロとルメールの1-2着。今週は……?
私がプレビューで本命にした牝馬のホワイトフーガは10着に沈んだ。騎乗した大野拓弥はサバサバした口調で、「極端に速い時計になってしまった。それでも、距離は合っているし、折り合いもついていました」と話した。ほかにも「速い時計が合わなかった」とコメントしていた騎手は何人かいたが、ホワイトフーガの場合、この距離と流れでは脚が溜まらなかった、という印象だった。綺麗に折り合って進むより、掛かり加減でゆっくり行きながら力を溜め、爆発させてこそよさの出るタイプなのだろう。
騎手に視点を移すと、昨年のチャンピオンズカップにつづき、今回もデムーロとルメールの1-2着だった。
「器用で、なんでもできる。乗りやすいし、かしこい。すごくいい馬」とパートナーを讃えたデムーロにとって、これでJRA・GIは15勝目。前週の京都記念(サトノクラウン)、前日の京都牝馬ステークス(クイーンズリング)につづく重賞勝ちだった。今週の中山記念では、ここが復帰戦となる昨年の二冠馬ドゥラメンテに騎乗する。3週連続の「デムーロ祭り」となるのだろうか。
中山記念にはイスラボニータ、ロゴタイプといったGI馬のほか、昨年の三冠で2、4、2着だったリアルスティールも出てくる。
また、来週にはJRAとしては16年ぶり7人目の女性ジョッキーとなる藤田菜七子がデビューを予定しているなど、競馬場がより賑やかになりそうだ。