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全日本フィギュアは羽生絶対優位。
追う宇野、村上、無良らの可能性。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAsami Enomoto
posted2015/12/23 10:40
グランプリファイナルでは3位に食い込み、羽生について「追いかけるだけ」と語る宇野昌磨。シニアデビューの今季、目覚ましい成長を見せている。
ジュニアGPファイナル銅メダルの山本草太が全日本に。
全日本選手権は、ジュニアで好成績を残した選手たちが出場する大会でもある。高校1年生の山本草太はその筆頭格と言ってよい。
ジュニアグランプリシリーズで3位、1位となった山本は、ジュニアグランプリファイナルでは昨シーズンの銀メダルに続く表彰台となる銅メダルを獲得。伸びやかなスケーティング、苦手とするトリプルアクセルはまだ安定感に欠けるが、ジャンプでも光るものを見せる。ポテンシャルの高さに加え、全日本選手権での表彰台を目標の1つとしてきただけに、注目の1人となる。
羽生の活躍は、他の選手にも刺激を与えている。
宇野は「追いかけるだけです」と羽生について語り、無良は「少しでも食らいついていきたいと思います」と言う。
全日本選手権は注目度も含め、羽生が中心にいることは間違いない。
同時に、全日本選手権は、今シーズン、それぞれに取り組み、光を見せてきたスケーターたちが、さらに課題を克服し、向上した演技を見せようとする機会でもある。
今シーズン、彼らが初めて一堂に会する場で、互いの存在をどう受け止め、どのような滑りをするのか、楽しみだ。