スポーツのお値段BACK NUMBER
投資先として魅力的であるために。
Jクラブと欧州トップは競争相手だ。
text by
並木裕太Yuta Namiki
photograph byAFLO
posted2015/11/28 10:30
アトレティコ・マドリーは、中国資本を受け入れた初めての欧州メジャークラブとなった。
経営面では日常的にトップクラブと争う必要が。
少し余談になりますが、私がペンシルバニア大学のウォートン・スクールでMBA留学をしていた時、同級生のスペイン人たちがゴールドマンサックスなどの大手投資銀行や、マッキンゼーなどの大手コンサルティングファームに並ぶ就職希望先として、レアルやバルサを真剣に検討し、就職活動を行っていたのが印象的でした。
彼らは決してスポーツマネジメントを専攻していたわけではありません。純粋に、自分の人生を託す就職先として、レアルやバルサが魅力的な「企業」であり「組織」だったのです。
遠い海の向こうの話と割り切るべきではありません。ピッチ上で世界のトップクラブと戦うクラブW杯同様、グローバル化した資本主義経済においては、経営面ではもっと日常的に欧州の有名クラブと同じ土俵で戦うことになるのです。
外資規制の今後にも注目ですし、そして規制を解禁したとしてもJリーグのクラブが投資対象として魅力ある組織にならない限り、Jリーグはどんどんガラパゴス化していくのではないでしょうか。
スポーツは多くの人を楽しませるエンターテインメントであると同時に、ひとつの産業である。そのことを肝に銘じて、持続可能な形態を模索していくことが必要だと思います。
(構成:日比野恭三)