国枝慎吾の名言
ぼくにとって、今の車椅子は“靴”じゃなくて“脚”なんです。靴なら替えは効くけど、脚はそういうわけにいきませんよね。
国枝慎吾(テニス)
アテネ、北京、ロンドンとパラリンピック3大会連続で金メダルを獲得。'06年から世界ランク1位を維持し、車椅子テニスの頂点に立つ国枝だが、彼が5年以上にわたって愛用する車椅子は最新モデルに比べると、重量があって扱いにくい。国枝を追いかけるフランスの選手は、軽くて丈夫なカーボン繊維を用いた8万ユーロ(約1100万円)もする高価な車椅子を使っているという。「正直、最先端の車椅子がどんなものか、興味がないといったらウソになります」と国枝は本音をのぞかせるが、なぜ旧式の車椅子にこだわるのか。「長い間かけて、血と神経が通ってると思えるぐらい自分に馴染んだものですし、現実問題、ぼくはこの車椅子で勝てている。なので、いまのところは替えるつもりはないです」。道具が高価だから勝てるというものではないのだ。
Number886号(2015/09/24)
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