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阪神が失った優勝の“ラストチャンス”。
土台無きチームと待ち続けた指揮官。 

text by

鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/09/24 12:00

阪神が失った優勝の“ラストチャンス”。土台無きチームと待ち続けた指揮官。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

23日の巨人戦。三振に倒れたゴメスを見つめていた和田監督だったが……。

動かなかったメッセンジャーとマートン。

 巨人戦の2回、先発メッセンジャーは長野の当たり損ねのゴロに対し、マウンドを降りてこなかった。藤井が慌てて捕球したが、内野安打となった。

 7回、亀井の打球が左翼ファウルゾーンに飛んだ。三塁今成が必死に背走したのに対して、左翼マートンはほとんど動かなかった。

 あと少し、もう少し……。そうやって頂へと小さな石を積み上げるうちに、土台はきしみ、ぐらついていたのかもしれない。

 このままでは勝てない。希望が大きかった分だけ、それを嫌というほど思い知らされた。虎に変革の時が訪れたのかもしれない。
 

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