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「今度の試合もプレーするだろうね」
武藤嘉紀の開幕戦起用が濃厚!?
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![ミムラユウスケ](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/8/90/img_6893d8ae37a7803861c2f66790f5844b6144.jpg)
ミムラユウスケYusuke Mimura
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posted2015/08/07 10:40
![「今度の試合もプレーするだろうね」武藤嘉紀の開幕戦起用が濃厚!?<Number Web> photograph by AFLO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/1/9/700/img_199455ac9ed30ce8deffeb610e778436280282.jpg)
英語を流暢に話し、スペイン語でも意思疎通が可能。そしてドイツ語も習得の意思を見せる「コミュニケーション力の怪物」武藤嘉紀に言語の壁はない。
「ヨシとシンジは全く同じタイプの選手ではない」
番記者たちが興味を示し始めたのを見て、シュミット監督の話にさらに熱がこもっていく。複数のポジションをこなせる武藤が、ラツィオ戦で2トップの一角に入ったのは何故なのか。シュミットが再び口を開いた。
「守備をしてくれるからだ。(相手が前に出てくるために)ボール奪取の位置が相手ゴールから遠くなる今日のようなゲームの時には、彼のようなスピードのある選手に『金の価値』がある。昨シーズン、シンジ(岡崎)はもちろん得点を量産していたけれど、ハーフウェイラインからスタートさせたときのトップスピードという面だけを見れば物足りなさもあった。ただ、ヨシとシンジは全く同じタイプの選手ではない。ヨシはゴールから離れたところからでも、素早くゴールに迫ることもできる」
フォワードのレギュラー、空席はあと1つ。
ここでマインツのチーム状況を少し整理してみる。指揮官によればマインツのフォーメーションは4-4-2なのだが、はたからみると、4-2-3-1のように映ることが多い。それは2トップの一角でシュミット監督の寵愛を受けているマリが、トップ下を本職とする選手だからだ。トップ下を本職とするマリが少し下がった位置に来たり、中央にとどまることが多くなるから、2トップは必然的に縦や斜めの関係となることが多い。
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昨シーズン終了間際にマインツとの契約を延長したマリは、今シーズンから新たに10番を背負うことになり、チームの攻撃の中心として期待されている。そしてマリとコンビを組むパートナーの座をめぐって、ここでもレギュラー争いが繰り広げられている。
そのポジションでは昨シーズンまで岡崎が不動のレギュラーだったわけだが、彼はすでにレスターへ移籍している。後継者として、昨シーズン2部のハイデンハイムで15ゴール、8アシストを記録したニーダーレヒナーがやってきたが、7月22日のモナコ戦の前日に負傷してしまっている(現在は復帰)。
「ではニーダーレヒナーと武藤では、どちらがマリのパートナーとしてセンターフォワードのレギュラーの位置に近いのか」
ビルト紙のベテラン記者が、そんな“直球”ともいえる質問をぶつけた――。