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福西崇史が往年の宿敵・鹿島を分析。
“ジーコイズム”とはなんだったのか?
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph bySports Graphic Number
posted2015/08/04 16:45
「福西崇史の『考えるサッカー』」、配信は毎週月曜日の予定です。
代表チームでも貫かれたジーコのプロ意識。
――ほほう。
福西:オレがプレーしていた当時、鹿島を実力で上回れるチームというのは限られていたでしょ?
――ジュビロ、同等か上回っていたじゃないですか~!
福西:まあね(笑)。当時の鹿島は自分たちがボールを支配して、主導権を握っていくスタイルだった。でも、ジュビロと試合する時だけは、戦い方を変えてでも試合に勝ち切ろうってしてきたんだよね。もちろん自分たちのスタイルがあるのは大事なんだけど、試合で一番大事なのは勝利すること。その信念が鹿島の伝統なんだろうね。それはJリーグ開幕前に来たジーコが教えてきたことだし、それがしっかりと根づいているんだなと感じた。
――僕、以前にジーコの通訳を努めていた鈴木國弘さんにお話を聞いたことがあるんですが……。
福西:おお、日本代表でも通訳をやっていた鈴木さんね!
――ジーコは選手たちだけでなく、鈴木さんのようなスタッフに対しても「プロフェッショナルな姿勢を貫け」という話をよくされていたそうです。
福西:そうなのか~。選手だけじゃなくて、監督やスタッフすべての人に対して「自分の仕事に対してプロ意識を持て」というのを求めていたんだな。あ、もちろん、オレたちジュビロだって「鹿島には何としてでも勝ちたい」って思ってたけどね(笑)!
――それは重々承知してます、はい(笑)。
福西:鹿島やジュビロだけじゃなくて、どこのクラブも勝利を目指すのは一緒なんだけど、鹿島にはジーコっていう世界で戦う厳しさを知る人がいた。日本代表でも指導を受けたから分かるけど、ジーコって存在はそれくらい大きかったんだと思う。
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