野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
鯉に恋する濃い顔の凸凹コンビ登場。
“カープの街・広島”をコイ散歩!
posted2015/08/03 10:50
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph by
Hidenobu Murase
2015年、夏。コイの街・広島。
開幕前の盛り上がりからいけば24年ぶりの優勝を飾る年になるはずだったカープの今シーズン。フタを開けてみれば、まさかの下位を低迷し気が付けば前半戦は5位でターン。後半戦も勝ったり負けたりを繰り返してなかなか波に乗れません。
そんな広島には毎日毎日カープを愚痴りながらも、愛することがやめられない2人の濃すぎるカープファンがおりました。
ひとりは、コードナンバー737。世界の王が868本塁打なら、呉の灰ヶ峰は郵便番号と同じ737m。呉に生まれ呉に育つ、世界で一番クレが好き。ミスター男呉(オクレ)こと呉の純さん。「仁義なき戦い」で、上田透役の伊吹吾郎が射殺された散髪屋に子供の頃通っていた生粋の阿賀もん。緒方さん、球はまだ残っとるがよう……と厳しくも熱く応援中! 念のため、カタギです。
さて、もうひとり。純さんの相方はポッティ。赤いモヒカンに大きなピアス。耳なし芳一も真っ青な全身タトゥで、左掌にはスラィリー、側頭部には圧倒的すぎるカープ坊やの刺青。いつも東出選手の上下ユニフォームを着てズムスタに出没する、“一人世紀末救世主伝説東出輝裕ファン”の存在は、ズムスタに通う人らの間では、知らぬ人がいないぐらいの有名人なのです。
その一方で、広島県以外のカープファンにはほぼ無名。一説にはズムスタの妖精なんじゃないかという噂もたったほどですが、種を明かせば、その過激なビジュアル故に自主規制の対象にされてしまい電波に乗せられなかっただけなのです。教育に悪いですものね。
もしカープ戦の最中に、観客を映すテレビカメラが不自然な飛び方をしたら、それは周辺にポッティがいる証拠。そっと探してご覧なさい。ビジュアルはアレでも、物腰が柔らかく、謙虚で礼儀正しい好青年が、一生懸命カープを応援しているはず。この人も念のためカタギです。
“カープの街・広島”を徹底的に案内!
彼ら2人は、広島に生まれ広島を愛すマッドマックスなカープファン。カープと名のつくものなら365日、どんな場所にでも馳せ参じてきました。でも、遠くに行くと仕事休まなきゃいけないしお金もかかるので、キホン広島県内しか行動しません。
そんな2人がNumber Webのためだけに、“カープの街・広島”を徹底的に案内してくれるディープ・カープ・ウォーカー。濃ゆい二人が、コイにコイして故意落球。カープ5位5位。勝ち星乞い乞い、広島コイコイ。
コイ散歩のはじまりです。