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遠藤航がA代表ボランチに殴りこみ!
「スペシャルよりもオールマイティ」
posted2015/07/15 11:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
東アジアカップ、50名の日本代表、予備登録選手が発表された。その中で、ボランチのポジション争いに割って入り、大きなうねりを起こしそうなのが遠藤航である。
遠藤にかかる期待は非常に大きい。
Jリーグ2ndステージの初戦、湘南ベルマーレvs.名古屋グランパスの試合に、ハリルホジッチ監督が視察に訪れたことでも、その期待の大きさはうかがえる。この試合、遠藤は3バックの右でスタメンフル出場を果たし、湘南にとって1999年8月以来となる名古屋戦の勝利(2-1)に貢献した。
「自分としては、満足できる内容ではなかったです。攻撃では縦パスを入れたり、右サイドの連携でクロスを入れたりいい形を作れたんですけど、守備では味方とカブって失点してしまった。ただ、1失点してから自分がアンカーになって相手のロングボールに対応し、うまく修正できて勝てたのは良かったなと思いますけど、アピールはどうですかね」
本人も驚いたMFでのA代表予備登録。
湘南では、遠藤は3バックの右センターバックでプレーしている。昨年、J2ではDFながら7得点を奪うなど、その攻撃力が高く評価され、そのプレーを生かそうとU-22日本代表の手倉森誠監督は、遠藤をDFではなくボランチとして起用している。今回、手倉森監督の進言があったかどうか分からないが、ハリルホジッチも遠藤をMFで登録している。遠藤は「DF登録と思っていた」と少し驚いたというが、ポジションについては以前からこんなことを話していた。
「ポジションにはこだわりがないです。柔軟性というか、プレーの幅を広げることがプロとして大事なことだし、そうすることでもっとレベルの高いところにいけると思っているんで。だから、五輪でボランチをやることに抵抗もなかったですね。むしろ今は、A代表でもボランチでポジション争いをして、レギュラーでプレーできる選手になりたい」
もともと遠藤は、ボランチの適性が非常に高い選手だった。センターバックにコンバートされたのは中3の時で、それまでは攻撃的MFとしてプレーしていた。それゆえ中盤でのプレーに独自の感覚を持っている。プロのレベルでも、最近は自分がイメージしたプレーをピッチで表現できるようになってきたという。