スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
オールスターと期待の脇役。
~キプニスとアレナドに注目~
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2015/07/08 10:50
インディアンスの二塁手のジェイソン・キプニス。オールスターには2013年に初選出された。
久々の60本ペースだったスタントンは離脱したが……。
話をオールスターに戻そう。
ア・リーグの偏向に比べると、ナ・リーグのほうはまずまず順調に投票が推移している。
捕手 :B・ポージー(ジャイアンツ)
一塁手:P・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)
二塁手:D・ゴードン(マーリンズ)
三塁手:T・フレイジャー(レッズ)
遊撃手:J・ペラルタ(カーディナルス)
外野手:B・ハーパー(ナショナルズ)、G・スタントン(マーリンズ)、M・ホリデイ(カーディナルス)
これが集計結果だ。三塁手にT・フレイジャー(レッズ)が選ばれたのは妥当だろう。ハーパー以外の外野手(ふたりとも故障中)をA・マッカッチェン(パイレーツ)とJ・ピーダーセン(ドジャース)に入れ替えたいという希望はあるが、彼らはたぶん監督推薦で出てくる。さらに付け加えるとすれば、若手の成長株N・アレナド(ロッキーズ)といぶし銀のB・クロフォード(ジャイアンツ)あたりだろうか。とくに24歳のアレナドは、24本塁打、68打点と破壊力も抜群なだけに、将来はリーグを代表する打者になるかもしれない。
ただ最も惜しまれるのは、スタントンの故障離脱だ。74試合で27本塁打。久しぶりの年間60本塁打ペースだっただけに、そちらの面での失望も大きい。オールスターでは、ハーパー(24本塁打)+ゴールドシュミット(20本塁打)+フレイジャー(25本塁打)+アレナド(24本塁打)のパワーに期待しようではないか。
個人タイトルの行方も占うオールスター。
もし彼らに一発が出て、Z・グリンキー(ドジャース)、M・シャーザー(ナショナルズ)、G・コール(パイレーツ)らの投手陣が額面通りの力を発揮すれば、ナ・リーグの優勢は動かしがたい。後半戦の展開、ポストシーズンの動向、個人タイトルの行方を占う上でも、オールスターからはやはり眼を離せない。