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<J助っ人外国人から日本への提言> ドゥンガ 「スペイン型は×。敏捷性を活かせ」 

text by

藤原清美

藤原清美Kiyomi Fujiwara

PROFILE

photograph byKazuaki Nishiyama

posted2015/05/02 10:00

<J助っ人外国人から日本への提言> ドゥンガ 「スペイン型は×。敏捷性を活かせ」<Number Web> photograph by Kazuaki Nishiyama

1963年10月31日、ブラジル生まれ。1995年からの4季を磐田でプレー。その後もチームアドバイザーを務めた。現在、ブラジル代表監督。

勝った瞬間から、その勝利は過去のものになる。

 ひとつ言いたいのは、日本人の考え方なんだと思うけど、負けた時の言い訳を準備するのは良くない。敗戦後に「日本人はメンタリティが弱いから」と。そうじゃない。5大会連続でW杯に出場したんだったら、ヨーロッパでプレーしている選手がいるんだったら、弱いわけがない。強いんだ。

 日本は「もっともっと」と思わないと。選手が頭に入れるべきは「歴史を刻む」ということ。前の世代がグループリーグを突破したなら、それより上に行かないといけない。その次は、それ以上でないといけない。勝った瞬間から、その勝利は過去のものになる。決して満足してはいけないんだ。

 よく覚えているのは、アトランタ五輪で日本がブラジルに勝った時のこと。日本の報道陣が「日本に負けて、さて、これから?」と質問してきた。僕は「これから、君たちの問題が始まるんだ」と言った。すると「なぜ、私たちの問題なんですか? 私たちは勝ったのに」と。だから、言ったんだ。「なぜなら、ブラジルに勝ったんだから、すべてが簡単だと思うだろう。しかし、これからは違う。日本と対戦する相手は、もっと注意を払う。もう『日本はサッカーを知らない』なんて思わない。日本に勝ちたいと思ってやってくる」とね。そういうわけで、勝った時に集中力を維持するのは、とても重要なことなんだ。

 満足しないこと、ベストな試合をしたと思わないこと。ベストゲームは今からやるんだ。勝利とは最終到達点ではない。次の勝利へのステップなんだ。

<創刊35周年記念号>日本サッカーへの提言。

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