サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
遂に代表で「居場所」を得た香川。
ハリル式ハイプレスはお手の物か。
posted2015/04/02 10:40
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Takuya Sugiyama
香川真司はウズベキスタンとの試合を楽しみにしていた。ハリルホジッチ監督が就任した最初の試合となったチュニジア戦が終わってからずっと。
まず、ハリルホジッチ監督が求めるサッカーに、自らの慣れ親しんだサッカーと通じるものがあった。
チュニジア戦の翌日に大分で行なわれた練習を終え、東京への移動の時間が迫るなかで記者が香川に声をかけた。「(時間がないので)少しだけで!」とはにかんだ香川に、ドルトムントの一員としてハリルホジッチ監督のサッカーにトライするのは大きなアドバンテージがあるのではないかと問うと、笑顔は自信に満ちた表情へと変わった。
「攻守の切り替えだったり、寄せの速さであったり、少しドルトムントと似ているところはあると思う。監督もドルトムントのビデオを見せたくらいですから」
活動時間の短い代表では、クラブでのプレーがベース。
活動時間の限られた代表では、選手がクラブで普段見せているプレーがベースになる。それはどんな指導者が代表チームを率いようとも、隠しようのない現実だ。つまり、普段から見せているサッカーが代表のサッカーとシンクロするのであれば、そこには相乗効果が生まれる。
そうした状況を踏まえたうえで、香川はウズベキスタンとの試合についてこう語った。
「チュニジアに関しては移動もあって、後半に落ちるのはある意味で予想通りだったと思います。ウズベキスタンに関しては、韓国とやって時差もないですし、彼ら(ウズベキスタン)はアジア同士の戦いになるから、しっかり調整してくると思う。ある意味で、チュニジアよりも強いと思っているのでね」
チュニジアとの試合もウズベキスタンとの試合も、あくまでも親善試合である。しかも、日本のホームで試合は行なわれる。後半になれば相手はメンバー交代を含めて、チュニジアのクオリティは落ちてくる。だからこそ、ウズベキスタン戦先発に名を連ねて、自分がどこまでのプレーを出せるかを試せるのが楽しみだったのだ。