フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
浅田真央、コストナー不在の女子。
世界選手権はロシアが席巻するか!?
posted2015/03/24 10:40
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
picture alliance/AFLO
今シーズン最大の競技会、世界選手権が3月25日から上海で開催される。
アジア開催は7回目だが、過去6回はいずれも日本。中国で開催されるのは、今回が史上初のことである。
ソチ五輪シーズンを1つの区切りとして、大勢のトップ選手たちが競技から姿を消した。特に女子は、浅田真央、カロリナ・コストナーなどベテラン勢が競技からの休養を宣言し、今シーズンはがらりとトップの顔ぶれが入れ替わった。
過去のメダリストが1人も出場しない今回、上海の女子の表彰台は3人とも新しい顔ぶれになることは間違いない。
過去に新メダリスト3人が揃った大会は?
近年でこの現象が起きたのは、2007年の東京世界選手権のことだった。
2006年トリノ五輪シーズン後、荒川静香、サーシャ・コーエン、イリナ・スルツカヤらのメダリストたちが引退し、東京では安藤美姫、浅田真央、キム・ヨナの3人のアジア人女性が表彰台に並んだのである。新たな時代の到来を象徴する顔ぶれだった。
その一方2010年のバンクーバー五輪後は、浅田真央をはじめとするトップ選手の多くが現役続行を表明。表彰台に乗るメンバーにそれほど大きな変化のないまま、ソチ五輪までの4年間が続いていった。そしてソチ五輪終了後、五輪を最終目標として頑張ってきたベテランたちが競技から身を引いて、1つの時代が終わったと感じさせる大きな変化が訪れたのだ。
優勝候補のロシア女子たち
今シーズン、ロシアのティーネイジャーが一躍世界のトップに躍り出てきた。かつての日本女子のように、その兆候はジュニアの試合結果を見れば歴然としていた。
2011年から連続5年、ロシア女子は世界ジュニアで優勝し2013年と2014年は表彰台独占までやってのけた。次の世代の女子トップに君臨するのはロシアだとかねてから予測されていた。それがいよいよ現実のものとなったのである。