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内田篤人「結局、レアルが上へ行く」
健闘ムードの陰で“差”を見つめて。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2015/03/12 11:15
CL敗退はしたものの充実感を表明したチームメイトとは異なり、内田篤人は結果に現れたレアルとの「差」を見つめていた。内田が求めているのは、いつだって結果なのだ。
この敗戦を「健闘」で終わらせてはいけない。
確かに、21戦にわたってサンティアゴ・ベルナベウで黒星のなかったレアルを下したこと、そしてCL決勝トーナメントのホームゲームで3点以上奪われたことのなかったレアルから4点を奪ったことは価値がある。
しかし、むしろこの試合からレアルとシャルケの間にある差を感じ、その差を詰めるためにはどうしたらいいのかを考えるのが、シャルケの成長を信じる人間のなすべきことだろう。
3-4というスコアをもって、試合展開をもって、シャルケの戦いぶりを称えるのは、本当にシャルケのためになるのだろうか。
この敗戦を「シャルケが健闘した試合」だとシャルケの選手たちが満足してしまうかどうかに、今後のチームとしての成長がかかっている。事実、試合後にディマッテオ監督が残したコメントは非常に示唆的なものだった。
「このチームは、若いチームなのだ」