サッカーの尻尾BACK NUMBER
リスボンで評価が分かれる田中順也。
突出する、練習でのあるデータとは。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byAFLO
posted2015/03/11 16:30
今年1月11日に初ゴールを挙げた田中順也。現在リーグ戦3得点だが、出場機会は増えてきているだけに、まだまだ伸びていきそうだ。
田中「日本人はただでさえ、舐められている」
しかし逆を言えば、練習では力をみせてはいるものの、それを試合で活かしきれていない、ということにもなる。練習では田中の半分も決めていないエースのスリマニはリーグで8点、モンテーロは7点といずれも田中の上を行く。
試合で決めなければ外される、田中にはそんな覚悟もある。
「チャンスを逃せば、すぐに出られなくなる。今はそんな中で過ごしている。日本人はただでさえ、ある意味で舐められている部分もあるんです。そういう意味では、ゴール前で日本人らしくあることをやめないと。
ナニにもスリマニにも、出してほしい時には強く言っている。ナニは基本的には個人技が多いけれど、“この時はオレが裏に抜けるから”と何度も言っていれば、その形では出してくれるようになった。FWとして、要求することは意識しています」
シーズン終了まで3カ月を切った。残り少ない時間の中で、決定力不足という、常に日本人に貼られるレッテルをはがすことができるか。
「ここで結果を残して成功したい」
田中は遠くを見据えながら、最後の3カ月の戦いに挑んでいる。