野ボール横丁BACK NUMBER
日本ハム通訳に就任した野茂貴裕氏。
父の背中に感じた「やり通せ」。
posted2015/01/30 10:30
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Kei Nakamura
今季から日本ハムの通訳に就いた野茂英雄氏の長男・貴裕氏(22歳)に現在の心境を聞いた。
インタビュー中、たびたび「う~ん……」と熟考しながら言葉を選ぶところなどは父親そっくりだった。そして、「あくまで裏方ですので」と控え目なところも。
男は黙って――。そんな職人気質な人間性がうかがえた。
――立派な体格ですね。身長、体重を聞いてもいいですか。
174cm、113kgです。
――野球のご経験は。
ちゃんとしたチームに入ってプレーしたのは、中学生から高校までです。小学校時代は父とキャッチボールとかはしましたけど、そこまで真面目にやろうとは思わなかったんです。でも小学校6年生ぐらいから少しずつ興味を持ち始めて。
――やはり甲子園に憧れたとか。
いえ、小・中・高と都内のインターナショナルスクールに通っていて、そこのチームに入ったので、もともと高野連には加盟していないんです。対戦相手はもっぱら他のインターナショナルスクールだったり、米軍基地内の学校だったり。
――大学では?
していません。大学はサンフランシスコにあるメンローカレッジという大学に通っていたのですが、友だちに頼まれて大学2年、3年とマネージャーのような仕事をしていました。
チームの監督に任せている、と言った父親。
――選手時代のポジションはどこだったのですか。
ファーストです。
――打順は?
下位でしたね。下位を行ったり来たり(笑)。
――お父様からは、野球は教えてもらったのですか。
チームに入ってからは「チームの監督、コーチに任せている」と、こちらが聞かない限りは何も言いませんでした。