フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
17歳、15歳、23歳――の表彰台。
GPファイナル女子に見る人間模様。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byGetty Images
posted2014/12/16 08:30
GPファイナル女子の表彰台にて。左から銀メダルのエレナ・ラジオノラ(ロシア)、金メダルのエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)、銅メダルのアシュリー・ワグナー(アメリカ)。
初挑戦で堂々とした演技を見せた本郷理華。
グレイシー・ゴールドの負傷による欠場のため、急遽補欠から繰り上がって出場となった本郷理華は、SPとフリーともに5位だったが、総合6位に終わった。順位的には最下位だったものの、演技の内容的にはSPとフリーを通してほとんど大きなミスがない、堂々としたものだった。
「でも実はフリーの前はすごく緊張して、かなり硬くなっていたんです」と苦笑い。フリーの「カルメン」にバルセロナの観客は喜んで盛大な拍手を与え、まるであらかじめこれがスペインの観客の前で披露されることを予期して作られたかのようだった。
こうした彼女の運を引っ張ってくる力も、将来さらに大きな選手に育つ助けになるに違いない。18歳の本郷にとって、貴重な体験となったファイナルだったはずだ。