フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
男子金銀、女子銅の日本フィギュア勢。
Jr.GPファイナルで魅せた若手選手達。
posted2014/12/16 11:20
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Getty Images
12月12日バルセロナで開催されたジュニアGPファイナル男子で、全日本ジュニアのトップ2人が1位と2位を独占するという快挙を遂げた。SPでノーミスの演技をしてトップに立ったのは、大阪出身の山本草太。全日本ジュニア2位だった彼は、試合で3アクセルを成功させたのは初めてだと笑顔を見せた。
逆転優勝した宇野昌磨。
フリーではSP3位だった16歳の宇野昌磨(うのしょうま)が、シーズン自己最高スコアを出して逆転優勝を決めた。
「フリーは自分でもびっくりするほどいい演技が出来た。SPでは練習してきたことを見せられなくてちょっと悲しかった。でもフリーはそれを打ち消すような演技ができました」と優勝会見でコメントしたように、フリーはノーミスの素晴らしい演技だった。
冒頭の4トウループからきれいにきまり、2度の3アクセルを含む合計8回の3回転ジャンプを成功させた。バルセロナの観客は、スタンディングオベーションで宇野を讃えた。フリー163.06とジュニア初の160点台をマーク。総合238.27とパーソナルベストを更新した。
「順位のことを考えると演技に影響が出るので、次のジャンプのことだけを考えて滑っていました」
そう語った宇野は、小塚崇彦、羽生結弦に続く史上3人目の日本男子ジュニアGPファイナルタイトルを手にした。
初の大舞台で冷静な演技を見せた14歳の山本草太。
総合2位だった山本草太は、「結果は嬉しいけれど、ここでの目標は3アクセルを成功させることだったのでちょっと残念」と苦笑い。フリーでは出だしのアクセルこそパンクさせてしまったが、冷静に持ち直して、残りはノーミスで7回の3回転ジャンプをきれいに降りた。フリーは136.98で3位、総合213.12で初の大舞台で堂々2位となった。
憧れの選手は羽生結弦という山本は、似ているところはと聞かれると「体型と、自分も性格が負けず嫌いのところ」と笑顔を見せた。
3位には207.14でロシアのアレクサンドル・ペトロフが入った。