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再起戦で株を上げた井岡。三つ巴戦は実現するか。
~打倒ロマゴン、井上との夢対決~
posted2014/10/05 10:30
text by
前田衷Makoto Maeda
photograph by
BOXING BEAT
井岡一翔が9月16日のノンタイトル戦でグッと評価を上げた。5月にタイのアムナットに初黒星を喫し、世界王座3階級制覇のトライに失敗していたが、この日後楽園ホールでリング復帰を果たし、コロンビアから招いたパブロ・カリージョに大差判定勝ちを収めた。
イージーな相手に楽勝したのではない。WBAランキング14位のカリージョは、タフで、好戦的で、野心に溢れた難敵だった。井岡得意のボディーブローにも耐えたコロンビア人は、時に連打で井岡を防戦一方に立たせる場面もあり、最後まで井岡ファンをハラハラさせた。
井岡が株を上げたのは、そんな骨のある相手を選び、これをしっかりと負かしたことに尽きる。誰とは言わないが、実力差のありすぎる相手に圧勝しても、ファンに歓迎されるどころか、逆に人気を落としてしまうこともある。井岡の強さを引き出してくれたカリージョはまさに理想的な相手だったといえよう。