女三代フルマラソンに挑むBACK NUMBER

中島彩の“女三代”マラソン挑戦記。
79歳、55歳、27歳はゴールできるか!? 

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中島彩

中島彩Aya Nakajima

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photograph byAya Nakajima

posted2014/09/11 10:30

中島彩の“女三代”マラソン挑戦記。79歳、55歳、27歳はゴールできるか!?<Number Web> photograph by Aya Nakajima

79歳の祖母かずえ(右)、55歳の母ちえ(中)、そして27歳の私あや(左)。大阪女三代、お揃いのウェアで練習するのが当面の目標。

ミーティングのはずが母の自慢大会に……。

 さてエントリー当選が決まり、早速準備です。まずは、3人でミーティングを行なうことになりました。大阪らしくお好み焼きランチをしながら、大阪マラソンについての説明です。どれくらいの練習が必要で、どんな準備が必要か……を話そうと思ったのですが、私より先に母が口を開きました!

 祖母の娘であり、私の母である母(55歳)。去年初めて大阪マラソンのエントリーに当選し、見事完走! 祖母が「走りたい!」と思ったきっかけでもあるのです。6時間44分という、7時間の制限時間をしっかり使ってゴールしたわけですが、完走は完走。もともと身体があまり強くなかった母ですが、約半年の練習で身体はランナー体型に変化し、寝込むこともずいぶん少なくなりました!

 そんな母が、お好み焼きを食べながら自慢気に「ゴールの奇跡」を話し続けます。

「大阪名所の中之島公会堂や道頓堀の目の前を走れる」

「知らない人も『頑張るんやで』と応援してくれる」

「当日は大阪の松井知事も応援に来てくれる」

「ミズノのミズノ社長にも会えた」

「完走後、その話を人に言うと『奥さん凄いですね~』と言われる」

 という、“母なり”の大阪マラソンの魅力を語ること語ること。こうやって1年間、いろんな人に話し回ってきたんだなぁと、その姿が目に浮かぶようでした。

「ちえチャンが完走できるんやから、私もできるわぁ」

 母らしい観点を聞くと「正にマラソンはそれぞれの人生を映し出すんだなぁ」と。

 ただ! 私にも言っておきたいことがあります(母の自慢があまりに気持ちよさそうだったので口を挟めなかったのでここで……)! 去年の大阪マラソンで母の42.195kmの道のりを並走したのは私! 私あってのゴールなんですよ!

 ところがそんな母より強いのが、祖母! 一しきり聞いて一言、

「ちえチャン(母)が完走できるんやから、私もできるわぁ」

【次ページ】 大阪マラソンまでの練習期間は4カ月!

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