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負傷のリスクより誠実さを貫いて――。
長谷部誠、最終節で強行出場の裏側。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byPicture Alliance/AFLO
posted2014/05/14 10:40
10日の最終節でシャルケに敗れ、自動降格圏を脱することができなかったニュルンベルク。長谷部誠は清武弘嗣とともに退団が確実視されている。
苦難のシーズンを越えて、ブラジルのピッチでも全力で。
「助っ人という形で、チームもそれなりの移籍金を払って自分を獲得してくれたわけで、その中で前半戦は1度も勝てなくて、後半戦は怪我で今日しか試合に出られなかったというのは、そういう意味では非常に責任を感じています」
試合後には反省を口にしたものの、自分が出来ることに全力を尽くすという、長谷部が貫いてきたものはここでも失われなかった。
5月12日、ブラジルW杯に向けた日本代表のメンバーが発表され、予想通りにキャプテンの長谷部はそこに名を連ねた。
決して満足のいくシーズンを過ごせたわけではないが、サッカー選手としてチームのために出来ることを全力で。その信念だけは最後まで崩さなかった長谷部。ブラジルのピッチでもまた、そうした姿勢を見せてくれるはずだ。