サハラマラソン挑戦記BACK NUMBER
留学も就活もなげうって……。
目指せ、地獄のサハラマラソン!!
text by
松山貴史Takashi Matsuyama
photograph byTakashi Matsuyama/Sports Graphic Number
posted2011/01/21 06:00
枠内に収めず、その人の生き方そのものへと昇華した記事作りをすることで、
大反響を呼びました。
そんなある日、ひとりの読者からNumber編集部にメールが届きました。
内容は、Number編集部員が思いもよらなかったヘンテコな記事企画の
申し出!! 興味を持った編集部は、コラムをまずはNumber Webで配信する
ことにしたのです。
連載第1回は、『Number Do』編集部員による紹介文から始まります。
ある若者の奇想天外なスポーツ挑戦記……どうかご堪能あれ!
昨年末、1通の唐突なメールが編集部に届いた。
――以下、メールの文面――
はじめまして。私、松山貴史と申します。
今回『Number Do』を読ませていただき、メールを送らせていただきました。
私は陸上初心者でした。しかし、ある時、世界一過酷と言われている「サハラマラソン」の存在を『7日間で人生を変える旅』という本を通じて知りました。
私はこの本の中で紹介されていたサハラマラソンにエントリーするか激しく悩みました。
まずは、金銭的な問題です。どう安く見積もっても60万円以上はかかるレースなので、そう簡単にはお金を貯められないのですが、来年留学に行くことを考えていたので、そこそこの貯金はありました。しかし、これにエントリーしてしまうとほぼ確実に留学が出来なくなってしまいます。
それに加えて勿論、体力的な心配もありました。現在は柔道をしているくらいで、特に激しい運動をするということはなく、過去にも高校時代バスケットをしていた程度の運動歴だったので、完走できるか不安でした。
しかし、一度きりしかない人生、とことん無茶をしてみよう! と思い、とうとうサハラマラソンにエントリーし、無事選考も通りました。
この本を読んだが為に、本当に人生を変えられてしまいました。笑
とりあえず何をしていいのか分からなかったので、約1カ月後にあった河口湖フルマラソンにエントリーし、ランニング特集をしていたこの『Number Do』を買いました。そして、まずは基礎体力と思い、それからというもの、12月までは本当に毎日10km走りました。
その甲斐もあって、11月28日に河口湖で行われたフルマラソンでは3時間20分で完走することができました。(総合順位435位/8059人)
しかし問題は、フルマラソンとサハラマラソンは全く別物ということです。