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体格の差をどう克服するか。
指揮官が追求する日本らしさ。
~グラチャン3位、女子の新戦術~
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byToshiya Kondo
posted2013/12/02 06:00
「チャンスが少なくなる分コートにいるときは1点でも多く取りたかった」と語った岩坂。
11月17日、バレーボール女子のワールドグランドチャンピオンズカップが閉幕した。全日本女子は3位となり、銅メダルを獲得して大会を終えた。
同大会12年ぶりのメダル獲得もさることながら、注目を集めたのは戦術だった。セッター、オポジット、ウイングスパイカー2名、ミドルブロッカー2名の配置が普通なのに、日本はミドルブロッカーを1枚減らし、ウイングスパイカー3枚にしたのだ。いわば常識を覆す取り組みは3年後を見据えてのことであった。
平均身長で海外の強豪国に劣る日本は、これまでも、どこで相手を上回り勝負できるかを考えてきた。その答えがサーブとレシーブのレベルアップ、速い攻撃の志向、データの駆使であり、結実したのがロンドン五輪での銅メダルである。