沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
外国馬に厳しい“アウェー”JC。
GG2強の再戦に割って入るのは?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byEiichi Yamane/AFLO
posted2013/11/22 10:30
この数戦、快勝と不可解な敗北を繰り返しているゴールドシップ(左)。オルフェーヴル、キズナとの初対決も期待される有馬記念に、勝って臨めるだろうか。
5、4、8、5、4、4、2、6、5、9。
過去10年、ジャパンカップに出走した外国馬の数である。左から年次の新しい順に記した。その前の10年、つまり2002年から1993年までをさかのぼっていくと、7、7、7、7、6、6、7、9、10、9頭だった(来日後、出走を取り消した馬も含む)。
今週末、11月24日に行われる第33回ジャパンカップ(GI、東京芝2400m)に出走を予定している外国馬は3頭。当初、凱旋門賞を熱発で回避したドイツの最強馬ノヴェリストが参戦すると見られていたが、ジャパンカップを前に引退。結局、2006年の2頭に次ぐ少なさとなった。
'06年は日本馬を含めた出走馬が11頭と、こちらもジャパンカップ史上最少だった。しかし、出走馬の少なさは、さして大きな問題とはみなされなかった。というのは、人々の興味が、「凱旋門賞で3位入線後失格となったディープインパクトが帰国初戦のここでどんな走りを見せるか」の一点に絞られていたからだ。また、招待馬がわずか2頭とはいっても、うち1頭のウィジャボードは、この年と'04年の欧州年度代表馬だった。量はともかく、質のうえでは十分な水準に達していた。
凱旋門賞で好走した馬が日本で惨敗する理由とは?
外国馬の勝利は'05年のアルカセットが最後で、昨年は8、11、12、13、17着、一昨年は6、7、12、14着、3年前は9、10、11、13、15、16、17、18着と散々な結果に終わっている。
日本馬のレベルが上がったことに加え、日本の芝コースが世界屈指の高速馬場で、それへの対応力で「ホーム」の日本の馬が突出しているがゆえの結果だと思われる。
だから、凱旋門賞やイギリスのキングジョージⅥ&クイーンエリザベスステークスなどで勝ち負けに絡む馬が惨敗するのだろうし、冒頭に記したように、出走する外国馬が少なくなっているのだろう。