野ボール横丁BACK NUMBER
「野球は素晴らしい」と語る落合監督。
その“夢”はファンに届いているか?
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byNaoya Sanuki
posted2010/11/01 12:00
野球ファンは今だからこそ「夢」を見たがっている!
本当にそう思うのであれば、もう少し、大多数の野球ファンの目を意識してもいいのではないか。
つれないと報道されているメディア対応にしてもそうだ。話さずともわかるファンはごく一部だ。
そのようなコアなファンしか取り込めないようでは、来年、中日が日本シリーズに進出したとき、また同じ悲劇が繰り返される。
多くのファンは、こういうご時世だからなおのことだが、やはりプロ野球に夢を描きたいのだ。具体的にどうすればいいか、という話になると、それは確かに難しいことだろう。また、監督やスタッフは今も昔も勝つことだけで必死なのだ。それだけに野球の「夢」という部分を現場サイドだけに求めるのは酷かもしれないが、中日にはやはりそういう戦い方をして欲しいと思う。
不遇にも、土日も出張先で過ごし、楽しみにしていた日本シリーズの第1戦と第2戦を見ることができずに途方に暮れていた世のお父さん方の姿を思い浮かべると、そう強く思わずにはいられないのだ。