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日本人には試練の1年。
球団選びの重要性を思う。
~松井秀喜と高橋尚成の明暗~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2010/10/20 06:00
シーズン終盤には復調の兆しを見せたものの、「残念な1年だった」と振り返った松井秀喜
2010年大リーグ公式戦の全日程が終了した。今年もイチローが9月23日に10年連続200本安打を達成し、新たな歴史を刻んだ。その一方で、14人の日本人メジャーは、それぞれに苦悩し、厳しい現実と向き合ってきた。
各選手とも事情は異なるものの、今季は試練多き1年だった。エンゼルスに移籍した松井秀喜は、最終的に20本塁打、80打点をクリアしたものの、前半戦の低迷が響き、来季の再契約は難しい状況となった。昨季の4勝から復活を期したレッドソックス松坂も、春季キャンプでの調整遅れに始まり、復帰後は好不調の波が激しく、2ケタ勝利には届かなかった。アストロズからロッキーズ傘下に移籍した松井稼頭央、パイレーツ岩村は、ともにシーズン途中からマイナー暮らし。前半戦、相次ぐ故障に見舞われ、戦列を離れたオリオールズ上原は、一時は「引退も考えていた」と漏らすほどだった。