初のホールインワンは家族旅行でリラックスしたおかげ。

　石川も短いオフの間に家族旅行に出かけて心と体を癒やすことができた。ジュニア時代から家族で出かけるのはゴルフの遠征ばかりだったが、初めて旅行らしい旅行に出かけてのんびりとした時間を過ごした。

「試合から1週間離れただけでこんなに違うのかと思いました。いつも月曜日に移動して火曜日は練習、水曜日にプロアマがあって木曜日から試合が始まる。それが1週間空いたことで、張りつめていたものが和らいだ。今までも試合をしながらリラックスできていると思ってたけど、実際にはどれだけ張りつめていたのかが分かりましたね」

　心身ともに一度リセットを済ませたことが、後半戦の活躍につながっているのは間違いない。

日本での戦いに集中する石川、池田の本領発揮はこれからだ。

　一方でメジャー3試合に出場しながら、前半戦は賞金ランキング1位と日本でも気を吐いていた藤田寛之はここにきて息切れ状態にある。それも日米をまたにかけるトッププロゆえの難しさと言えるだろう。

　日本ツアーと米ツアーには日程的な“時差”があり、1月から開幕している米ツアーは9月までで実質的に終了となる。4月に開幕する日本ツアーはこれからが佳境だ。石川も池田も日本に腰を据えて1戦1戦を戦うだけ。ここからは有力選手たちによる激しいつばぜり合いが期待できそうである。