可能性の高い移籍先6球団のチーム状況は？

　そうなると残る球団はヤンキース、レイズ、ツインズ、ホワイトソックス、タイガース、アスレチックスである。ここで各チームの指名打者の状況を見ておこう。

●ヤンキース
アストロズから移籍したバークマンが担当しているが、期待外れ。ただし、ジーター、ロドリゲス、ポサダらをローテーションで使っていくアイディアは消えていない。

●レイズ
指名打者にも機動力を求めている面もあるが、指名打者になかなか恵まれない過去を持つ。

●ツインズ
今季のトーミは出場試合数が少ないが、OPSが大台の1.000を超えている。ツインズが再契約を望んでも不思議はない。新球場は左打者に有利なこともあり、松井が候補に挙がることは十分に考えられるのではないか。

●ホワイトソックス
現在はドジャースから移籍したマニー・ラミレスが指名打者に。マニーと再契約？

●タイガース
ヤンキースで松井と同僚だったデーモンが指名打者だが、物足りない。しかしカブレラ、オルドニエスらが指名打者に回る可能性も。状況的にはヤンキースに似ている。

●アスレチックス
看板だったチャベスがケガでめどが立たない状況ではオプションを更新しないだろう。この球団は予算次第で松井に食指を動かすはずだ。

移籍市場の動向次第ではヤンキース復帰の可能性も！

　ざっと見た感じでは、ツインズ、アスレチックスは松井獲得を十分に考えるのではないか。レイズ、ホワイトソックス、タイガースはチームカラーや需要が、松井のプレースタイルとは少しずれている印象がある。

　実は、大穴はヤンキースではないかと思っている。

　松井の代わりに獲得したニック・ジョンソンが故障し、バークマンもいまひとつ。ヤンキースは過去にプレーした選手を好む傾向もあるから、市場の動向次第でヤンキースが松井に1年だけのつなぎとして再び興味を示すことは夢物語ではない気がしている。